ACT-R とは
以下のメッセージは， ACT-R のウェブサイト でのウェルカム・メッセージです．（2016年5月3日時点）
ACT-R is a cognitive architecture: a theory for simulating and understanding human cognition. Researchers working on ACT-R strive to understand how people organize knowledge and produce intelligent behavior. As the research continues, ACT-R evolves ever closer into a system which can perform the full range of human cognitive tasks: capturing in great detail the way we perceive, think about, and act on the world.
Wikipedia での ACT-R の説明は，非常によく書かれています． 最初に概要を理解するのに最適だと思います． 英語版（オリジナル） と日本語訳 が利用可能です．
電子情報通信学会誌に ACT-R についての解説を書きました．
寺尾敦 (2015) 認知アーキテクチャの理論による脳の構造と機能の解明 電子情報通信学会誌, 98, 1083-1090. [PDF]（ICICE201512.pdf）
誤植がありました．「血流動態反応」とすべきところが， 「血流同態反応」となってしまっているところが３か所あります．
ACT-R ソフトウェア
ACT-R 理論に基づいた認知モデル構築のためのソフトウェア 環境が用意されています． モデル構築者は，特定の認知的活動を実行するための， 宣言的知識と手続き的知識を記述します． 手続き的知識はプロダクション・ルールとして記述します． しかし，近年の ACT-R は，単なるプロダクション・システムではなく， ニューラルネットや認知神経科学の知見を取り込んだ， 統合的認知アーキテクチャです．知覚・運動に関する モジュールが実装され，プロダクション・システムが得意 としてきた 高次認知のみならず，知覚・運動のモデル構築が 可能になりました．各モジュールでのバッファの活動時間から fMRI の BOLD 信号を予測する手法が開発され， 複雑な認知モデルの妥当性を fMRI で検証することが 可能になりました．
ACT-R ソフトウェは Lisp の上で動作します． Allegro Common Lisp の使用をお勧めします．
リンク
本家 ACT-R ウェブサイトでは ACT-R に関する豊富な情報が 得られます．
メーリングリストに登録されることをお勧めします． メーリングリストでは，ソフトウェアのアップデートなど， 重要な情報が配信されます． モデリングにおいて自力解決の難しい問題に直面したら， メーリングリストで質問するとよいでしょう．
ACT-R でのモデル構築を行うために，以下のページを ご覧になって準備を行ってください．
ACT-R ソフトウェアにはチュートリアルが付属しています． その日本語版や練習問題の解答ファイルを提供します． 解答ファイルは寺尾が ACT-R Summer School（2008年）に 参加したときにもらったものです．
ACT-R Summer School での，寺尾のプロジェクトに関連したファイルです．
寺尾が作成しているウェブサイトのトップページへのリンクです．